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2015年12月01日

新しい「金子みすゞ」誕生



昨夜は、栗林公園秋のライトアップ最終日。

掬月亭のライブイベントも最終日と言うこともあって、ゲネプロの最中にも、当日券を求めてのお問い合わせが相次ぎ、気がつけば140人。

多くの皆さまにお越しいただき、会場はおとなりさんの体温を感じられるほど。

お陰で、外気と障子ひとつでしかしきられていない会場の、一番心配していた寒さも、ずいぶん緩和されました。

会場のみなさまに救われました。ほんとにありがとうございます。

さて、昨夜初演となりました「杉ノ内由紀の金子みすゞ」。

るいまま組としては、「みっけ」をみすゞ、母みちを「くりす」、娘ふうちゃんを「ぴよ」、歌を「林里美」とし、様々な場所で公演させていただき、すでに安定期を迎えた作品でした。

私も、この作品は、これ以上の変化は求めず円熟へとも思っておったのです。

しかし、今年の夏に書き下ろしました 音楽と言葉「建礼門院徳子」に出演した杉ノ内を見ながら、

もし、次に彼女で何かするなら みすゞもおもしろいかもなと、ぼんやりとした構想がわき、

彼女から、るいままの作品をまた何かしたいと連絡を受けた10月、それならば、これはどう?と「金子みすゞ」の原稿を渡したのです。

彼女の声は、この作品に使っている童謡にはぴったりですから、歌の部分への心配はありませんでしたが、

「台詞も言ってみたい」

という、彼女。

るいままの書く「音楽と言葉」というスタイルは、「文楽」と同じで「太夫、囃子方、人形使い」の三業に別れて演ずるように作られています。ですから台詞は太夫である語り方がすべて喋り、俳優は喋らず演技するのです(それはそれで、とても難しい)

特に、この作品は、友人ほほよ、母みち、みすゞ、娘ふうちゃんと四人の女性の回想シーンで運ばれるので、とにかくすべてが長台詞。

みすゞは重要なシーンの台詞ですから、はしょることもできず、わずか一ヶ月の間に、歌も台詞もと、ほんとによく頑張りました。

なにより、彼女は売れっ子パーソナリティーであり、司会者であり、声楽家であり、講師でありと、日常も目まぐるしく働いている中で、

みすゞのふるさと山口県長門市まで出向き、参考になりそうな資料を読み重ね、正に「みすゞ」にむかって一直線。

2010年に、この作品の最初の本を書いたときの私同様、みすゞにとりつかれたかのようでした。

今回、彼女をイメージし構成しなおした「金子みすゞ」には、作家である私からのいくつかの指定があり、その一つが少女時代〜フィナーレまで3度の衣装早替えでした。

短い作品で、登場人物も少ないので、着替える時間も短く、書く側もなるべく時間がとれるように工夫はしましたが、にしても大変。

それを「やりたい やりたい」と、子どものように前向きに考え、結局 誰の手も借りずにやり遂げる彼女にブラボーです。

会場でも申しましたが、「杉ノ内由紀の金子みすゞ」は生まれたばかり、ここから育って参ります。

どうぞ、末長く見守ってやって下さい。




るいまま組 次回の音楽と言葉は「クリスマスキャロル」

「糸より姫」「金子みすゞ」と和ものが続きましたが、次なる舞台はイギリスはロンドン。

囃子方である音楽班は、金澤賢治のサックス、石川由美のピアノ、そして天から注がれる光のような歌声をもつ 日下ゆうこの歌。

是非のご来場お待ちしております。

■音楽と言葉「クリスマスキャロル」

12月24日 19:00開演

中野町「珈笛画廊 ほのほ」 四国新聞社本社ビル西。

2500円(お茶とケーキとクリスマスプレゼント付)



  
Posted by るいまま at 09:55Comments(0)