2008年05月22日
確かにお嬢様くささが

てなわけで、今日も始まりました。
本日、2時から花禄の落語を聞きにまいります。
江戸落語なんで、先日、かしぽんからとりあげた縦縞の着物にしようと思っていましたが、そのあと「お堅い会議」がはいりまして、それも間髪ない予定なので、果たして、これでええのか・・・
と、思案中 るいままです。
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この章にでてくるのは、豊玉姫。
アマテラス(天照)の孫、ホノニニギの命が地上に降り立って、国つ神オホヤマミツの娘「コノハナノサクヤ姫」と結婚して三兄弟が生まれました
(つまり、アマテラス直系由緒正しき神様ですな)
その三兄弟の一人「山幸彦」が
海神(ワダツミ)の娘「豊玉姫」と出逢うシーン。
山幸彦はなくした釣り針をもとめて、海神の宮にむかうわけですが、探しもせずに桂の木に登ってまっております。
そこに豊玉姫の侍女が水を汲みに行きまして、水にうつる山幸彦をみつけ
恋に落ちます。
じゃ、身分の違う侍女と山幸彦の、みちならぬ恋かといえば、侍女は「言うまでもなく豊玉姫の分身ですから、山幸彦と豊玉姫は、むすばれるわけです」。
言うまでもなく・・・って。
まぁまぁ、そのへんのことは、これまでも神様について読み続け、結論として
「現代の人間の感覚で読んではいけない!」わけですから、なんなく読み飛ばし、
ここからがエロティックで、ちょっと好きな場面。
山幸は侍女に水を乞い、侍女が器にはいった水を差し出しますが、彼はそれを飲まずに、首飾りを解いてその珠を口に含み器に吐き出します。
侍女が、珠をとろうとしてもとれません。
これを「魂結び」といい、男女の魂を強く結びつける呪術です。
やむなく珠のはいった器を持ち帰った侍女が豊玉姫に事情を話し、不思議に思って表にでた姫が山幸をみたとたん 一目惚れしてしまいます。
珠を口に含み吐き出すというのは、結構 素敵なエロですな。
それから3年、山幸は、なにをしに来たかを忘れて豊玉姫と楽しくやってしまいます。
さて、仲良くしていれば身ごもり、出産もするわけですが
豊玉姫は夫に言います
「出産のときは自分の本の国の姿になって生むものです。決して覗かないでくださいね」
覗くなと言われて覗かない男神などいるはずもなく(このころの神様社会っていうのは自由ですから)、山幸は覗いてしまいます。
豊玉姫は、巨大な鮫に変身して生みの苦しみの中におりましたから、そりゃもう山幸は腰をぬかすほど驚いて逃げてしまいます。
一方、豊玉姫は、鮫になった自分を見られたことを恥じて、子どもを置いたまま海神の国に帰ってしまいます。
けれど、山幸を思うこころは押さえられず、残してきた子のことも気になり、妹の玉より姫を養育係として差し向けるわけです。
本の中で問題にしているのは、こうした男女のことではなく、豊玉姫と、その父「海神」の関係です。
考えれば、豊玉姫は、そう考えもせず山幸と結婚してしまいますが、山幸がなんぼのもんやという疑問は残ります。
仕事もわすれて3年も遊んでしまうような男です。
その任務を思いだした後も、豊玉姫の父 海神に助けてもらって果たします。
麗しき男ではあったようですが、妻の出産シーンにも耐えられない男です。
その男との結婚を、あっさり許してしまう豊玉姫の父「海神」
あんまり頼りになりそうもない婿を3年も家に置いてやる父。
そして、娘夫婦の仲があやしくなったら、娘におうちに帰っておいでといい、豊玉姫もあっさり帰ってしまいます。
実は、この父と娘の強い結びつきのお話に、「母親」が出てこないというのが、この章のテーマです。
女神は、巫女であり、母であり、女性としての熟した部分がクローズアップするのに、豊玉姫さまは、どこか「お嬢さん臭さ」がぬけない女神ではないか?
てな話しです。
そんなこんなで、以降は、また、次回に。落語いってきます。
Posted by るいまま at 12:08│Comments(5)
│女神
この記事へのコメント
取り上げられたんかいな(笑)
献上、でもないですよ、お買い上げ、です。
ボンビー故に手放しますの(T.T)
単衣シーズン、今しかない!
着ましょう着ましょう♪
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Posted by かしぽん at 2008年05月22日 13:07
はよ お代とりにこな、なくなるで~(w
Posted by るいまま
at 2008年05月22日 13:14

現代の親をみるような・・・。
いつでもええで、嫌になったら帰ってきたら・・・。
なんて言う親。
ちなみに、うちの親は
帰ってきても住む場所ないけんな、よそにいってたよ。
・・・と言われ嫁にきた。それも切ない?
いつでもええで、嫌になったら帰ってきたら・・・。
なんて言う親。
ちなみに、うちの親は
帰ってきても住む場所ないけんな、よそにいってたよ。
・・・と言われ嫁にきた。それも切ない?
Posted by 秀一郎 at 2008年05月22日 15:24
ままのフィルターを通したら、いにしえのお話も途端に色鮮やかになりますな。
母親が早くに亡くなったのか、性格が合わんかったのか、はたまた海神が父と母の両方だったのか。。
母親が早くに亡くなったのか、性格が合わんかったのか、はたまた海神が父と母の両方だったのか。。
Posted by マロンアルファー
at 2008年05月22日 22:06

■秀
いや、どかな。
そのくらいの親の方が 子どもはしっかりするかも。
私なんぞは、あきらかに海神の娘ですから、いまだにこのテイタラク
■マロン
豊玉姫よりも、姉にかわり子を育てる タマヨリちゃんのほうに心ひかれるのはなぜだろう。
てか、この本のなかに、どのみちタマヨリ姫も鮫であろうにってあって、
そうだよな 山幸くんは豊玉姫の鮫の出産姿にあわてたのなら、タマヨリのことだって「いつか、鮫になるんちゃうん?」とドキドキでみてたかもしれんなと思っちゃいましたです。
読めば読むほど
神様だ 人間だの差はないような気がしますわ。
むしろ、神様は、とても自由(子どもっぽく)に感情を表してるような
いや、どかな。
そのくらいの親の方が 子どもはしっかりするかも。
私なんぞは、あきらかに海神の娘ですから、いまだにこのテイタラク
■マロン
豊玉姫よりも、姉にかわり子を育てる タマヨリちゃんのほうに心ひかれるのはなぜだろう。
てか、この本のなかに、どのみちタマヨリ姫も鮫であろうにってあって、
そうだよな 山幸くんは豊玉姫の鮫の出産姿にあわてたのなら、タマヨリのことだって「いつか、鮫になるんちゃうん?」とドキドキでみてたかもしれんなと思っちゃいましたです。
読めば読むほど
神様だ 人間だの差はないような気がしますわ。
むしろ、神様は、とても自由(子どもっぽく)に感情を表してるような
Posted by るいまま at 2008年05月23日 11:35
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