2021年04月23日
常磐街 常磐茶寮 解体されるんだね。
【桃山の間】
常磐街 #常磐茶寮 がだいぶ前から営業をやすんでいたのはしっていたのだが、このたび取り壊しが決まったことを、山下さんのfacebookで知った。
常磐茶寮と言えば 名人 漆芸家明石朴景と「うるみ会」によって作られた総漆の壁画。
この度の解体前に、どこかに移された模様で、むざむざと解体され産廃となったわけではなかったことにホッとし、また、どこかで誰かに愛されていますようにと願うばかり。
2011年4月、#春日家みっち が、常磐街 常磐茶寮 桃山の間で生誕記念落語会をすると言い出し、打ち合わせにいったときや本番のお写真がでてきた。
これを見て、物怖じせずに「ここで落語会したいんです」と言った、当日50歳のみっちにブラボー。もっと写真とっておけば良かった。
まさか、10年後に無くなるとは誰も思わなかったよね。





山下誠さんのfacebookから…………………
常盤本館 漆壁画
かつての名門料亭「常盤本館」の解体工事が始まりました。
この建物の中で一番重要な場所「桃山の間」には、漆による大壁画がありました。
栗林公園の松並木をモチーフにした壮大な漆絵。床の間の対面に、常盤松を彫漆、存清、きんま、蒔絵などあらゆる技法を屈指して仕上げ、松の樹間には、蓮、菖蒲、推薦、アジサイなどが咲き乱れ、その上を彫金による56匹の蝶が舞います。右側面には竹、左側面には梅、左側面奥には松平家の御座船が描かれていました。
この作品は、常盤街を作り上げた実業家溝渕氏の依頼で、漆芸家明石朴景の指導のもと、彼の所属する「うるみ会」の仲間たちによって、昭和33年に制作されたもの。
明石氏は、1992年に高松市美術館で開かれた「明石朴景展」の図録の中のインタビューで次のように語っています。
「溝渕っつぁんいう人は、あの人はやっぱり太っ腹な人だった。あれ、制作しよる間、いっぺんも見に来んのや。金は、いうたら全部新聞紙に包んで、あそこの若い衆が持ってくる。何十万かの金をね。ほやけど、仕事しょうる間は何も見ず、全然どんなもんが出来よんか、こんなもんが出来よんか、あれだけのもん、しょうるわりには、あらー大変なもんです。
ふんだんに漆使うしね、金粉はふんだんに使うしね。あの漆が高い時にね、ええ漆使いました。日本産のね。
だからあの仕事くらい気もちようできたん無いかな。思うままに。」
情報によると、大壁画は、解体業者が入る前に、既に取り外されていたとのこと。
香川漆芸の昭和の歴史を飾った大きな遺産。
どこかに旅立ったようです。
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