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2020年02月12日

よかったね!ステファニー。ありがとう!




よかったね!ステファニー。ありがとう!




昨日、パティシエールなっちゃんが、「ステファニートルテのこと、調べてみたんですが、あまり情報がなくて」と、言ってたもので、

では、「ステファニートルテ」の名前の由来となった「ステファニー」さんを調べてみようと検索をし始めると、またも妄想が大きく広がりすぎてえらいことになっております・・・(笑)




【よかったね!ステファニー。ありがとう!】

オーストリア・パプスブルグ家にお嫁にきたステファニーは、この「ステファニー・ド・ベルジック」さんひとりなので、間違いはないのと思うのだけど、王族は似たような名前が多いので、間違っていたらごめん、ステファニー。



ベルギー王室で生まれ育ったステファニーは、オーストリアパプスブルグ家のルドルフ皇太子との結婚を決められる。そのときは、まだ初潮も迎えていない少女だったので、結婚は一旦延期、17歳で結婚。


ルドルフのお母さん、つまりステファニーのお姑さんというのが、美女として名高く自由を求め生きた、かっこいい女の象徴(ミュージカルにもなった)「エリザベート」なのだが、これがなかなかの強者だ。

王妃でありながら、王様をお支えするために、おもてなしをしたり媚を売ったりという、それまでの王妃のお仕事がきらいなエリザベートは、保守的な城の生活にもなじめず、王室からもあまりよく思われず、詩集を手に世界中を旅する王妃となった。

そのため、息子のルドルフは、祖母や祖父によって心身を鍛えるためにと厳しく辛い古風な教育を強いられ、神経過敏なヒステリックな少年として育っていく。



7歳のとき、ルドルフの親権がエリザベートにうつると、彼女はルドルフの家庭教師に自由主義思想の先生たちを30人もつけ、ルドルフは、それまでとは真逆の教育をうけることになる。



エリザベートは思想家や政治家とも親交が深い知性派の進んだ女で、身長も高く、美への執着も強かったから、太らないために食べ物はほとんど口にせず、ウエスト50センチの美しいプロポーションを保ち続けたそうだが、嫌みな姑であったことには間違いない。

自分の嫌いな女の姪であることや、美貌という点では、エリザベートよりもだいぶ劣るステファニーを嫌っていて、そのことを詩にも書いたりしている。

直接的な嫌がらせというより、上からじわじわと精神的においつめるやつだ。ちゃんとご飯食べないから、しあわせホルモンもでず、そうやって嫌みな人間になっていくんだ。と、私は思う。



さて、先進の自由主義教育を受けた青年ルドルフは、無頼派を気どり、パプスブルグの名をかくして居酒屋に出入りしたり、思想家たちと繋がって王室批判をしたり、娼婦との恋におちたり、スキャンダルに事欠かない皇太子となる。

ときには、妻のステファニーを居酒屋に連れて行くこともあったようだが、生粋のお嬢様のステファニーにとって、それは苦痛だけでしかなかった。

ついには、一番好きな女に断られたので、二番目に好きな女と自殺するという太宰のような行動にはしり情死してしまい、これまた国の大スキャンダルとなる。


そのおかげで、王妃になることだけを夢見てパプスブルグ家にお嫁にきたステファニーの夢は終やられてしまう。


革新的すぎる姑にはいじめられ、夫からもらった性病で子どもの産めない体になり、夫は恋人と情死してしまい、そのおかげで宮廷にもいることができなくなるという、ほんとにお気の毒としかいえないステファニー。



けれど、彼女の第二の人生は、そう悪くもない。30代後半で新しい恋人と出会い、身分の違いはあれど、愛すべき人と残りの人生をしあわせに送り、1945年、第二次世界大戦が始まる前に81歳で亡くなっている。




想像するに、チョコレート王国ベルギーで生まれ育ち、王妃になることだけを夢見てオーストリアに17歳でお嫁にきた純真な少女にとって、チョコレート菓子は常に暮らしのなかにあったはずだ。

姑にいじめられちゃチョコレートを食べ、夫が浮気すりゃチョコレートを食べ、王室の嫌みなひとたちたになんだかんだと言われりゃチョコレートを食べ、自分をなぐさめる日々。

だから当然、ウエスト50センチなんてことは夢のまた夢。それを、ストイックな姑に、ブスだの馬鹿だのと言われ、蔑まれ、生きてきたお姫様を、私は愛したいよ。

「ステファニートルテ」は、そんな彼女の心のよりどころだったに違いなく、王室関連のみなさんを調べていると、神経症でおかしくなっているひとの多いなか、彼女はたくましく生き、第二の人生でしあわせを掴んでいる。

ほんとによかったねステファニー。こんなおいしいお菓子を残してくれてありがとう!

昨日、ステフィアニートルテを一緒に食べたみなさん。ステファニーにお礼を言おうじゃないか!


ま、全部、想像だけどね(笑)。




Posted by るいまま at 18:50│Comments(0)
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