2020年02月10日
「オンリー・イット」強固な愛
■「音読のススメ」でご紹介した
http://ruimama.ashita-sanuki.jp/e1179231.html
詩集「それでもいいから愛したい」の作者 横尾和義さんからコメントをいただいた。

「この度はありがとうございました。
昨年11月に、出版記念展で朗読イベントを行いましたが、以来、ほとんど音読を行なっていないことに気付かされます。
先日は、ラジオ生放送でアナウンサーが「オンリーイット」を朗読してくださいました。音読によって、導かれていく確かなものにハッとした瞬間がありました。
精進重ねます。感謝です。」
私は、まだ誰と組むかはわからないが、この詩集と音楽チームでコラボして 音楽と言葉のステージを作りたいとはなした。
ただ、作品「許してね」だけは、男子に読み聞かせたい。いや、男子に音読してもらいたいのだと伝えると、
「ありがとうございます。
私は作品に書き手の「性」が手に取るようにわかるものは好きではありません。これは男が書いたの?女? そんな印象を与えられる作品が秀逸だと思っています。^^
でも詩集の中で唯一、「許してね」だけは、私の男100%の作品です。酸鼻な男の悲しさです。
朗読会でも私が読みました。その際、この作品はクレイジーキャッツのようだと紹介しました。「わかっちゃいるけど、やめられない」という風に。
ステージ、楽しみにしています!!」
と、言ってくだった。
そうなのだ。
詩集が届いてから何回も音読した。男子のように読んだり、女子のようによんだり、静かに読んだり、声をはったり。
それで、わかったことがある。性差を感じさせないのが、この詩集の特徴なのだ。だから、音読をするたびに、詩は変幻していく。
でも、「許してね」だけは男子。たぶん、きづかぬままのひとが多い男子の感情だ。
横尾さんか「オンリー・イット」は母性ですと解説してくれた。
「オンリー・イット」は母性愛を綴りました。
男である私にとって、母性愛は憧れに似た対象。母性愛ほど強固な愛はないと思っています。」
だが、わたしは、「我が家は特殊な家だったせいか、オンリー・イットの冒頭は、父が学校にいけなくなった私にかけてくれた言葉で、私は父性をおもいました。」と答えた。
■オンリー・イット
どんなあなたであっても
わたしのところに戻ってくればいい
傷だらけになったとしても
どんなあなたでも
受け止めてあげます…
おとなへの不信感から学校へ行けなくなった私の最後の砦は父だった。
あの時代の男は、家族のためにさける時間など限られていたが、私を美術館に連れていき、本屋につれていき、なにを教えこむでもなく、ただ 私が自由に泳ぐ姿をみていた。
父は、社会になじめずとも、きみにはきみの魅力があるといい続けてくれた。
その愛によって、私は子ども部屋から脱出できたのだ。
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