2009年06月15日
魔法 2例
人というのは、強い思いがありすぎるがために、あれもこれもと広がって、なかなか一つにまとまっていかないと言うことがあります。
まちかど漫遊帖に新しく加わったほのきちは、正にその状態で、
まずは「役にたちたい!」「やってみたい」が強く、それを具体的に形にできずにいました。

ほのきちは、「歩き」のプロです。
美しく歩く、健康的に歩く、生活のなかに歩くということが常にある。
だから、そこへの思いは強く、まっすぐで、それをなんとか役立てたいと思っていました。
美しく歩くことを習ったあと、丸亀町から瓦町のアーケード街を歩こうというのは、それはそれでありです。
丸亀町は素敵なまちです。紹介すべきものも、たくさんあります。
「でも、ほのきちは、ほんとにそこを知ってる?」
丸亀町がどうできたか、昔はどうだったか。ほのきちにとっての高松はどういう町?
きけばきくほど、ほのきちは迷走していきます。
琴平出身のほのきちにとって、高松は生まれ育った町ではありません。
だから、ぼんやりとしたイメージだけでは、なかなかその町を語れないのです。
「歩く」ことができるならば、ほかの町でもいいわけで、じゃぁ、これを見てみてと松島のDVDをみたり、扇町の話をしたりしても、ピンとはきません。
こうやって、ひとつひとつ消して行って、時間をかけて彼女の思いを聞いていくと、ヒントとなるキーワードがいくつか出てきました。
風を感じたい、太陽を感じたい。美しく歩いている自分の姿を見て欲しい。
大人になってからの彼女にとって大好きな場所というのが、話のなかに何度も出ました。
ほのきちの選んだ街は、本来おとなの街として成長するはずの街でした。
でも、そこでの過ごし方の提案ができておらず、いろんな人が「あんなところいらないんじゃない?」と平気で口にする街になってしまっていました。
そこが出来るとき、それに思いを馳せた人は何人もいたはず。
ちょうど10年前、私は仕事でそのあたりのことを書くことになって、街ゆく人の声を拾っているとき
「あそこが、現代の水城として栄えてほしい」
という声にあたりました。
生駒様が高松に城を造ろうと思ったとき、港町としての高松を高くかったでしょう。
それとともに、瀬戸内のあの美しい夕日をみたでしょう。水墨画のような島々をみたでしょう。
鱗のような波に息をのんだでしょう。
ここに出来た新しい水城を、私たちはもっと愛してやらなくてはいけなかったのでは?
使いにくいし、大きな箱は税金の無駄遣いだしと言い出したら、果てしなく愚痴はでるけれど
この場所を素敵だと思っている人はいます。
ならば、その「素敵」を伝えよう。ここにこだわる人たちに話をきいてみよう。
ほのきちの好きな場所を、大人らしく、少し気取って美しく歩いてみよう
そこを好きになる人を増やしていこう。
・・・と、ほのきちには 魔法をかけておきました。(笑)
まちを変えるのは「人」です。
まちを悲しくするのも「人」です。
**************

ゆっちは、「表現者」です。
喋ること・歌うこと・演じること・場を作ること
彼女の能力は、一つには収まりません。
ところが、彼女の持ってきたカルテは、5月29日の時点でゆきづまり
「ここから先が広がらないんです、るいまま」
彼女の中にある思いは、とても華やかです。ただ、華やかであるがゆえに、まち歩きのお客さまをどう巻き込むか、どう楽しんでいただくか、その部分が抜けていました。
ゆっちも、ほのきちも、まち歩きのイメージの中に組み込もうとしたのが、高松の2.7kmのアーケード街についてでした。
「日本一長いアーケードですよね?」
と、同じ事を言いました。
そう、今も、日本一のアーケードと観光案内には書かれています。
でも、考えてみてください。
「日本一長いアーケード」って、ほんとに感じている??
都会には地下街が広がり、雨にぬれずにお買い物できる場所なんて、もっともっと多いじゃないですか。
塩江のまちづくりにはいるきっかけとなった会議で、某所から来られている方に塩江って他県に向かってどうお知らせしてるんですかと聞いたとき
「讃岐の奥座敷」と、言われて、腰が砕けそうになったのですが。
今、「お座敷」って言葉に何人が振り向きますか・・・
作られたイメージ、既存の考えに縛られていたら、自分の「コース」はできないんです。
「ゆっちという、個性溢れる人が行くところは、そこにあるんかな?」
「自分が興味をもって、行きたい!って思うところは、どこにある?」
「まず、ゆっちは何がしたいんかな?」
そこから、少しずつ紐解いていくと、
ゆっちは演じたいのだ。自分は大正時代のお転婆な女の子として、お客さまをご案内したいのだと言い、
「じゃ、ゆっちがその女の子になりきって、自分ならどう歩くから考えてごらん」
からはじめて、カルテづくりがはじまりました。
「まち歩き」をするとき、自分の一番得意な場所を、自分の暮らし・働き・学んでいる場所をというのは、そこには、すでにその人のストーリができているからです。
でも、ほのきちや ゆっちのように、まず「やりたいこと」があって、そこにまち歩きを結びつけるときには、
簡単に点だけを結ぶと情報番組的になって、それなら歩かずに、点だけをたくさんまわる、昔のバス観光でよいわけで
この市民ツアープロデューサーと一緒だから楽しい、この「人」とだから、ここが何倍も面白いを作るには
2時間、3時間、時間がまたたくまに過ぎてしまうような物語が必要です。
ゆっちには
「花村紅緒みたいにしたいなら、高松の紅緒になってしまえ!
高松の紅緒は、高松をこう歩く。紅緒なら、こう遊ぶを考えてみよ」
と、魔法をかけています。
*****************
人の潜在能力は果てしないと思っています。
「私はガイドやできんから。手助けだけで・・」と言っていた人こそが、すばらしいガイドさんになった例はいくつも見ています。
何度もまちを歩き、まちの人たちと話し、まちの匂いを感じ、お客さまから声をかけられするうちに、その人の中に眠っていた能力は、必ず目をさまします。
最初から上手にやって、挫折なくやっている人なんて一人もいません。
でも、表面だけみて、「あんなもん、だれでもできること」と思っていらっしゃる方は、たぶんできません(笑)
漫遊帖の市民ツアープロデューサーにしても、ボランティアガイドのみなさんにしても、そのほかの施設の案内をする方にしても
自らの足で探し、自らの言葉で語る人たちは、人の心を掴んではなしません。でも、甘く見てると、人は寄ってきません。
まちかど漫遊帖も「手作りのよさでやりましょう」と、指導がはいってきております。
でも、これ、手作り以外の何者でもありませんから(笑)
こんなもん、地図の上だけでできるとか、点だけあればできるとか思う方がいたら、是非カルテを書いて持ってきて下さい。
お客さまは、私なんかより、ずっとずっとシビアにガイドをみています。
紙の上だけで書いたもので立ち往生してからが、たぶんまち歩きの始まりです。
さて、魔法をかけられた二人の美女のコース。
6月下旬には、まち歩き構築のための歩きをしますから、そのときに詳しい進行状況を。
まちかど漫遊帖に新しく加わったほのきちは、正にその状態で、
まずは「役にたちたい!」「やってみたい」が強く、それを具体的に形にできずにいました。

ほのきちは、「歩き」のプロです。
美しく歩く、健康的に歩く、生活のなかに歩くということが常にある。
だから、そこへの思いは強く、まっすぐで、それをなんとか役立てたいと思っていました。
美しく歩くことを習ったあと、丸亀町から瓦町のアーケード街を歩こうというのは、それはそれでありです。
丸亀町は素敵なまちです。紹介すべきものも、たくさんあります。
「でも、ほのきちは、ほんとにそこを知ってる?」
丸亀町がどうできたか、昔はどうだったか。ほのきちにとっての高松はどういう町?
きけばきくほど、ほのきちは迷走していきます。
琴平出身のほのきちにとって、高松は生まれ育った町ではありません。
だから、ぼんやりとしたイメージだけでは、なかなかその町を語れないのです。
「歩く」ことができるならば、ほかの町でもいいわけで、じゃぁ、これを見てみてと松島のDVDをみたり、扇町の話をしたりしても、ピンとはきません。
こうやって、ひとつひとつ消して行って、時間をかけて彼女の思いを聞いていくと、ヒントとなるキーワードがいくつか出てきました。
風を感じたい、太陽を感じたい。美しく歩いている自分の姿を見て欲しい。
大人になってからの彼女にとって大好きな場所というのが、話のなかに何度も出ました。
ほのきちの選んだ街は、本来おとなの街として成長するはずの街でした。
でも、そこでの過ごし方の提案ができておらず、いろんな人が「あんなところいらないんじゃない?」と平気で口にする街になってしまっていました。
そこが出来るとき、それに思いを馳せた人は何人もいたはず。
ちょうど10年前、私は仕事でそのあたりのことを書くことになって、街ゆく人の声を拾っているとき
「あそこが、現代の水城として栄えてほしい」
という声にあたりました。
生駒様が高松に城を造ろうと思ったとき、港町としての高松を高くかったでしょう。
それとともに、瀬戸内のあの美しい夕日をみたでしょう。水墨画のような島々をみたでしょう。
鱗のような波に息をのんだでしょう。
ここに出来た新しい水城を、私たちはもっと愛してやらなくてはいけなかったのでは?
使いにくいし、大きな箱は税金の無駄遣いだしと言い出したら、果てしなく愚痴はでるけれど
この場所を素敵だと思っている人はいます。
ならば、その「素敵」を伝えよう。ここにこだわる人たちに話をきいてみよう。
ほのきちの好きな場所を、大人らしく、少し気取って美しく歩いてみよう
そこを好きになる人を増やしていこう。
・・・と、ほのきちには 魔法をかけておきました。(笑)
まちを変えるのは「人」です。
まちを悲しくするのも「人」です。
**************

ゆっちは、「表現者」です。
喋ること・歌うこと・演じること・場を作ること
彼女の能力は、一つには収まりません。
ところが、彼女の持ってきたカルテは、5月29日の時点でゆきづまり
「ここから先が広がらないんです、るいまま」
彼女の中にある思いは、とても華やかです。ただ、華やかであるがゆえに、まち歩きのお客さまをどう巻き込むか、どう楽しんでいただくか、その部分が抜けていました。
ゆっちも、ほのきちも、まち歩きのイメージの中に組み込もうとしたのが、高松の2.7kmのアーケード街についてでした。
「日本一長いアーケードですよね?」
と、同じ事を言いました。
そう、今も、日本一のアーケードと観光案内には書かれています。
でも、考えてみてください。
「日本一長いアーケード」って、ほんとに感じている??
都会には地下街が広がり、雨にぬれずにお買い物できる場所なんて、もっともっと多いじゃないですか。
塩江のまちづくりにはいるきっかけとなった会議で、某所から来られている方に塩江って他県に向かってどうお知らせしてるんですかと聞いたとき
「讃岐の奥座敷」と、言われて、腰が砕けそうになったのですが。
今、「お座敷」って言葉に何人が振り向きますか・・・
作られたイメージ、既存の考えに縛られていたら、自分の「コース」はできないんです。
「ゆっちという、個性溢れる人が行くところは、そこにあるんかな?」
「自分が興味をもって、行きたい!って思うところは、どこにある?」
「まず、ゆっちは何がしたいんかな?」
そこから、少しずつ紐解いていくと、
ゆっちは演じたいのだ。自分は大正時代のお転婆な女の子として、お客さまをご案内したいのだと言い、
「じゃ、ゆっちがその女の子になりきって、自分ならどう歩くから考えてごらん」
からはじめて、カルテづくりがはじまりました。
「まち歩き」をするとき、自分の一番得意な場所を、自分の暮らし・働き・学んでいる場所をというのは、そこには、すでにその人のストーリができているからです。
でも、ほのきちや ゆっちのように、まず「やりたいこと」があって、そこにまち歩きを結びつけるときには、
簡単に点だけを結ぶと情報番組的になって、それなら歩かずに、点だけをたくさんまわる、昔のバス観光でよいわけで
この市民ツアープロデューサーと一緒だから楽しい、この「人」とだから、ここが何倍も面白いを作るには
2時間、3時間、時間がまたたくまに過ぎてしまうような物語が必要です。
ゆっちには
「花村紅緒みたいにしたいなら、高松の紅緒になってしまえ!
高松の紅緒は、高松をこう歩く。紅緒なら、こう遊ぶを考えてみよ」
と、魔法をかけています。
*****************
人の潜在能力は果てしないと思っています。
「私はガイドやできんから。手助けだけで・・」と言っていた人こそが、すばらしいガイドさんになった例はいくつも見ています。
何度もまちを歩き、まちの人たちと話し、まちの匂いを感じ、お客さまから声をかけられするうちに、その人の中に眠っていた能力は、必ず目をさまします。
最初から上手にやって、挫折なくやっている人なんて一人もいません。
でも、表面だけみて、「あんなもん、だれでもできること」と思っていらっしゃる方は、たぶんできません(笑)
漫遊帖の市民ツアープロデューサーにしても、ボランティアガイドのみなさんにしても、そのほかの施設の案内をする方にしても
自らの足で探し、自らの言葉で語る人たちは、人の心を掴んではなしません。でも、甘く見てると、人は寄ってきません。
まちかど漫遊帖も「手作りのよさでやりましょう」と、指導がはいってきております。
でも、これ、手作り以外の何者でもありませんから(笑)
こんなもん、地図の上だけでできるとか、点だけあればできるとか思う方がいたら、是非カルテを書いて持ってきて下さい。
お客さまは、私なんかより、ずっとずっとシビアにガイドをみています。
紙の上だけで書いたもので立ち往生してからが、たぶんまち歩きの始まりです。
さて、魔法をかけられた二人の美女のコース。
6月下旬には、まち歩き構築のための歩きをしますから、そのときに詳しい進行状況を。
Posted by るいまま at 19:30│Comments(5)
│■るいままの漫遊帖
この記事へのコメント
すご~い!
感動したあ!
なんか、自分の中に気づかないものがいっぱいあって・・・
みんな誰でも素敵なものを持っていて、
それをうまく引き出し、気づかせてあげる
るいまま・・・すごい。。。
一人一人と真剣に向きあうって・・・
やっぱり大切なこと。
どんなに時間がかかったとしても・・・・
感動したあ!
なんか、自分の中に気づかないものがいっぱいあって・・・
みんな誰でも素敵なものを持っていて、
それをうまく引き出し、気づかせてあげる
るいまま・・・すごい。。。
一人一人と真剣に向きあうって・・・
やっぱり大切なこと。
どんなに時間がかかったとしても・・・・
Posted by となきち
at 2009年06月15日 21:26

もやもやの雲の中から、ほのきち☆引っ張り出してもらいました~♪
重い思いを膨らませ、楽しいものになります様に(^-^@)
重い思いを膨らませ、楽しいものになります様に(^-^@)
Posted by 白下 穂果
at 2009年06月15日 23:27

ただいまぁ~。
帰宅して何度も何度もこのお日記読ませてもらいました。
ふ、深い・・・・・・。
いろ~~~んなことをまたしても考えてますが、まずは歩いてみよう!そこからじゃ、と今強く思います。
あたしはもう紅緒になってるつもりです、るいまま。
ってゆうか、るい魔女マジックにかかったのだぁ~☆
ミラクルがおきますように♪(絶対おきる)
悩んでるのになぜか楽しいと思えるって不思議です。みんなを紅緒ワールドに引き込みたい!!きっとおもしろいはず!!やっぱり紅緒になりたいんだな、私。
帰宅して何度も何度もこのお日記読ませてもらいました。
ふ、深い・・・・・・。
いろ~~~んなことをまたしても考えてますが、まずは歩いてみよう!そこからじゃ、と今強く思います。
あたしはもう紅緒になってるつもりです、るいまま。
ってゆうか、るい魔女マジックにかかったのだぁ~☆
ミラクルがおきますように♪(絶対おきる)
悩んでるのになぜか楽しいと思えるって不思議です。みんなを紅緒ワールドに引き込みたい!!きっとおもしろいはず!!やっぱり紅緒になりたいんだな、私。
Posted by ゆっち at 2009年06月16日 01:30
あまりにありきたりすぎて、
ほんまにこれって面白いんかな?
とスランプ中。
だけど、カルテそのまま出してみました。
外からの視点を入れないと、内にいると当たり前のことが意外だとか、そういうことに気がつきにくくなってくるような気がして・・・。
風よふけ~♪
ほんまにこれって面白いんかな?
とスランプ中。
だけど、カルテそのまま出してみました。
外からの視点を入れないと、内にいると当たり前のことが意外だとか、そういうことに気がつきにくくなってくるような気がして・・・。
風よふけ~♪
Posted by 秀一郎 at 2009年06月16日 09:27
■となきち
時間かけてしないといけないことって あると思うんだよ。
「はやく はやく」という言葉に惑わされて、中途半端になることだけは避けたいなと
■ほのきち
きっと、素敵なコースになるよ。
ほのきちの思いが届くはず。
■ゆっち
魔法はとけないから。
安心して、演じきって!!
■秀
いやいや、ちゃんと秀のところにもいくから、もうちょっと待ってな
時間かけてしないといけないことって あると思うんだよ。
「はやく はやく」という言葉に惑わされて、中途半端になることだけは避けたいなと
■ほのきち
きっと、素敵なコースになるよ。
ほのきちの思いが届くはず。
■ゆっち
魔法はとけないから。
安心して、演じきって!!
■秀
いやいや、ちゃんと秀のところにもいくから、もうちょっと待ってな
Posted by るいまま
at 2009年06月16日 23:37

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