2020年03月12日
3.11 蝋燭の灯りのなかで
今宵は、茶室る庵で東北尽くしの お茶会。
お茶会というより、電気を使わず、蝋燭の灯りと灯油ストーブだけで過ごしてみる夜。
灯油ストーブに南部鉄瓶をかけて湯をわかし、蝋燭の灯りのなかで白いお茶碗で お茶を点てる。
お花も白い素朴なお花を少し。

集まったみなさんの様子を見ながら、昔は、よく停電になっていたけど、そんな日は、こうして家族がリビングにあつまって蝋燭の灯りでトランプしたり、お菓子を食べたり、おしゃべりしたりしていたなと思い出した。
めったに停電もしなくなって便利になれてしまっているけど、そのぶん無くしたものもある。
こうして蝋燭の灯りで過ごす夜は、心が落ち着き、ひとの声も柔らかい。
茶室る庵の照明は明るすぎて、気持ちが高ぶりすぎるんじゃないか?と見直すことにした。
茶の湯の世界での、夜の茶会「夜咄」は節分までで冬のお楽しみなのだが、
茶室る庵は、茶の湯の決まりごととは別に、四季を通じ、ときどき こんな夜を持とうと思う。
暗闇は危うい。ぼんやりしているとつまずいたり、失敗したりする。お茶だって点てにくい。
でも、不便だからこそ、音や温度に敏感になり、ひとも時間も道具も大事に思いながら動く。
便利過ぎる場所に忘れてきたものを、もう一度考えてみたい。
今日、参加できず残念がったみなさん、また、そのときにね。

茶室る庵の蝋燭の灯り

今日のお菓子は宮城の萩の月

蝋燭の灯りでお茶を点ててみる


もうひとつのお菓子は、山形の からからせんべい


割ると中から玩具がでてきます。

蝋燭の灯りの中で 穏やかで楽しい時間が流れる。
今日のお菓子は東北づくし。
■からからせんべい
山形県 庄内地方に江戸時代から伝わる駄菓子「からからせんべい」。中に民芸品や玩具が入っています。
■萩の月
萩の咲き乱れる宮城野の空にぽっかり浮かぶ名月をかたどった銘菓・萩の月。まろやかでやさしい風味のオリジナルカスタードクリームをたっぷり使い、ふんわりとした高級カステラで包みました。

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