2009年10月30日
魂の場所(伏石康男さん)



伏石さんのお葬式だった。
伏石さんのむちゃくちゃ良い笑顔の写真が飾られていて、
岡本隊長が「全部、まこっちゃんの写真や」と耳打ちしてくれた。
デザイナーの伏見真さん(まこっちゃん)は、時間を作ってはむれの笑顔や技や思いを撮り続ける。
石あかりロード実行委員長の松山さんが、昨日の通夜のときお坊さんが良いお話をしてくれてなと言った。
伏石さんの戒名には、最後まで研鑽と作品造りに打ち込んだ男の尊厳と、尊敬がこめられている。
4年半前に癌がみつかり、治療を続けながらの石あかり造りだったが、
いつお邪魔しても、明るくて、次々と発想がふくらんでいて、奥さんがいるからできるんやと話してくれた。
しかし、その優しく陽性の様子の裏には、
作品造りに対する強い強い思いと、いかに生きるかへのまっすぐな姿勢があった。
少しも休まず造りつづけるので、少し休むように 奥さんや松山さんが声をかけても
「時間がないんや」
と、手を止めることはなかったという。
今年、癌が再発し、夏に入院されたとうかがったが、石あかり月あかりライブの最終日、
9月19日にあった石あかりコンテストの表彰式には、いつも通りの飄々とした笑顔で来てくださった。
ステージでは大変な様子はみじんも見せられなかったが、
それは常人では考えられないしなやかで強い精神力からだった。
伏石さんの作品は、いつも石あかりロードに訪れる人たちに一番人気で、今年のクルクル回るキューブも 楽しい我が家も、
伏石さんを知らない方も、あの石あかりを作った方ですとはなすと
「ああ、おぼえてる」
と言う。
魂の込められた作品は、まちがいなく人の心に残るのだ。
お葬式の最後、息子さんがご挨拶にたち、
「いつでも父の作品を見に来てください」
と言われた。
帰り道、五剣山にむかう坂道の途中にある 伏石さんの工房にひとり寄った。
あふれんばかりの作品の奥に いつも伏石さんが座って作業をしていた場所があった。
そこは、間違いなく「石あかり」を牽引しつづけた男の場所だ。
石あかりロードが始まって5年目の夏を見届け、伏石さんは旅立った。
ありがとうございました。
***************
2007年5月28日 伏石さんの工房にNHKが取材にきたときの模様>>抜粋

「彫刻で食べられるわけちゃうわの」と伏石さんは笑う。
この筒状の石は、穴をあけて欲しいと何軒も頼んだけれど、先に石を割っているから歯がひっかかってダイヤ(石を切るための)がとれてしまうので、断られてしまい、仕方がないので自分であけた。
吉本「なぜそんなに苦労してまで、つくるんですか?」
伏石さん「おもしろない? みんなができんことをやって、形に残していく。いろいろ進んでいくと、楽しいよ(笑)
吉本「みんながせんことが、楽しいんですか?」
伏石さん「そうではないんじゃわのぉ」
そこに、伏見さんが補足「思いついたものを作りたいんやろ? デザインだけでは気がすまない。自分の手で作りたいんやろ?(笑) それは奥さんも一緒やな」
伏石さんと奥さんは、仲がいい。秘訣は
伏石さん「あんまり、信用や信頼やいう話はせんのぉ。ただ、オイオイいいよるだけで、ついてきてくれたり、ついていったり。あんまり深刻な話はせんのぉ(笑)
奥さん「彫刻するから仲がええんやなくて、ずっと一緒に競争しあい、困ったときには相談できるけんかな」
伏石さん「喧嘩はしょっちゅうするけど、わたしは奥の作品を認めとる。奥のは柔らかみがある」
吉本から「やめようと思ったことはありませんか」と聞かれると
伏石「自分の体が動く間は作る。まだまだ 夢がある。夢半ばに挫折いうんは嫌なんや。」
石は、硬く扱いは大変。その上、材料費も高額。でも、伏石さんは、思いつつままに作品を作り続けていこうと思っている。
奥のステンドグラスを使った「石あかり」はトラックにのって廃材となりそうになった石を救い出して作った。
小さな石まで、何かに使えないかと発想をふくらませる。
だから、石あかりは、伏石さんの発想を思い存分発揮できるもの。
「えらい先生に認めてもらうんもええけど、自分の作品に足を止めてくれるのが嬉しい。だから、石あかりロードは楽しい」と伏石さんは言う。
石あかりロードで自分の作品の前で立ち止まってあかりをみつめる人を見ると、嬉しくてたまらないと、こどものような笑顔をみせてくれました。
Posted by るいまま at 13:23│Comments(4)
│■人
この記事へのコメント
才能ある人を、天はなぜ早く召すのでしょうか。
陰ながら御冥福祈ります。昔からいい作品作る方でした。
言い追悼の言葉、見させていただき感謝です。
陰ながら御冥福祈ります。昔からいい作品作る方でした。
言い追悼の言葉、見させていただき感謝です。
Posted by 啓湖 at 2009年10月30日 21:46
うまくはまとめられませぬが。
これからも、ずーっと。
もういらんで、いわれても、ずーっと。
夏になると、牟礼に行くんだろうな、ぴよ。
これからも、ずーっと。
もういらんで、いわれても、ずーっと。
夏になると、牟礼に行くんだろうな、ぴよ。
Posted by ぴよ at 2009年10月31日 10:24
るいままさん、お葬式に来ていただいて有難うございました。
父が大変お世話になりました。
これからも、母と弟を宜しくお願いします。
父のこと素敵な文章にしていただいて有難うございました。
父が大変お世話になりました。
これからも、母と弟を宜しくお願いします。
父のこと素敵な文章にしていただいて有難うございました。
Posted by なほみ at 2009年10月31日 15:23
■啓湖
>才能ある人を、天はなぜ早く召すのでしょうか。
ほんとうに。そう思います。
■ぴよ
きっとね。
■なほみ
父上に教えられたことは、ほんとに多いです。
私自身も癌をかかえての日々なので、伏石さんの頑張りは心の支えでもありました。
ほんとにありがとうっていう言葉しかでません。
あんなに仲良しのご夫婦だったから、母上のことが心配です。支えてあげてくださいね。
>才能ある人を、天はなぜ早く召すのでしょうか。
ほんとうに。そう思います。
■ぴよ
きっとね。
■なほみ
父上に教えられたことは、ほんとに多いです。
私自身も癌をかかえての日々なので、伏石さんの頑張りは心の支えでもありました。
ほんとにありがとうっていう言葉しかでません。
あんなに仲良しのご夫婦だったから、母上のことが心配です。支えてあげてくださいね。
Posted by るいまま
at 2009年11月01日 23:18

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