2024年10月20日
神秘の虫秘茶会
【虫秘茶会】
虫は大の苦手だけど、なおみさんのセンスは信じているので、N‘sollection の #虫秘茶会 へ。


ここで使われるのは蛾の幼虫であるイモムシが排出した糞(笑)

これを聞いて想像すると「ひー」と思うのだけど、
イモムシは単純なつくりで、植物を咀嚼し食べると、あとは腸が一本あるだけで、その中で発酵がおこり排出され、それは中国茶や紅茶の発酵と同じ。
なので、見た目も丸薬というか中国茶の茶葉ぽい。
ただ、イモムシが介在するだけ(笑)
この茶に使われるイモムシたちは、野生の子ではなく、成虫の雄雌から卵を採取して育てた純粋飼育したもので、野生のイモムシは蜂などが寄生していたり、わからないものを食べていたりで 茶には向かない。
この日いただいたのは、桜の葉っぱを食べた子から排出された茶と、栗と林檎の虫秘茶。
虫秘茶の神秘的なところは、イモムシは何でもかんでも葉っぱなら食べるわけではなく相性があること、同じ植物でも虫の種類によって味が違うこと。
均一したものではなく、自然が生み出す滋味、旨味が違うというのがおもしろい。
桜の虫秘茶は、丸茶のときから桜餅のような香りがして、湯を注ぐと華やかな香りが広がる。

栗の中秘茶は、茶葉のときは香りが少ないのに湯を注ぐと深い旨味やこくがでてきて、一番茶らしい茶だった。

林檎の虫秘茶は、香りはささやかながら、湯を注ぐと美しい黄金色になり、ほんのり甘い。

桜の茶を作るイモムシたちは、桜餅の葉の生産のシェア70%の静岡県松崎町に預けられており、温暖な気候と穏やかな風での中で育った上質の桜葉をムシャムシャやりながら茶を生産している。
この虫秘茶を開発したのは、#京都大学大学院 博士課程で化学生態学を研究している #丸岡毅 さん。

令和5年度、京都府起業支援事業費補助金を活用して起業をし「#株式会社虫秘茶」を立ち上げた実業家でもありますが、
鈴鹿央士をだいぶ理知的にしたような素敵な若者で、質問にもわかりやすく答えてくれて、#最高の茶席の亭主 でございました。
虫秘茶会のお菓子は、まんのう町 #numarのかおりちゃん が作ってくれたチョコレートのテリーヌ。これだけで十分な美味しさ。ソースにはいった茶葉が風味をひきたてております。
書きたいこと、言いたいことはたくさんあったような気がするのですが、新しい経験を楽しんでいるうちに、あっという間に時間が過ぎ気づけば2時間近く、みなさんと茶を囲んでおりました。
虫秘茶の茶葉には、葉がもつ栄養成分がほとんど残っており(人間には必要だが虫には必要ないものらしい)、今後、その成分が有効利用されるようにとか、海外への普及にはどうすればいいかとか、この香りを何かにできないかとか、
未来に広がる話も多く、虫は苦手だけど虫秘茶には大なる期待をもっておいとま(笑)
ちなみに、私の参加した3席目は、ギャラリーで個展をしていたジュエリーデザイナーの三野さんや漆芸家の先生など男性の多い席でしたが、

1席目、2席目は女性ばかりだったそう。帰ってから、この茶会に行きたかったのに行けなかった茶人に様子を話すと、やはり、好奇心と食べるもの飲むものへの興味は女性が上なんでしょうとのこと(笑)
機会があれば、虫秘茶に触れてみて。茶会には虫の姿も生々しさも一切でてきませんから。
…………
追記
同じ昆虫でも、バッタの糞は臭くていけてないそうなので ご注意を!(笑)
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