2022年06月27日
音楽と言葉と茶会「織部はバロックだ!2022」6/25 記録
【音楽と言葉と茶会「織部はバロックだ!2022」6/25 記録】

会場を借り、たくさんのお客様を迎えるということは、自身の茶室に仲のいい友だちに来てもらい茶を点てるのとは少し違う。
去年末の、音楽と言葉と茶会「クリスマスキャロル」のときは、茶人に茶会部分をお願いしたが、この半年をかけ、#茶室る庵盆点前ガールズ が自分たちで作る茶会ができるように試行錯誤し、この日を迎えた。
ひとと同じことをするな、自身で考えよ、美味しい茶を心をこめて点てもてなせ。
「織部はバロックだ!」のなかにテーマとしてでてくるこれらの言葉は、盆点前ガールズたちへ私からのメッセージだ。
たかが盆点前、いつまでやってんの?というひとは多いけれど、簡単に見えることは簡単ではない。すぐにできることは身体から抜け落ちるけど、一度身体にいれておけば、どんなふうにでも広げられるのが基本。
基本もなきままに無茶をするのは自由とは違う。ただ漫然と考えもなく繰り返すのも違う。それは茶の世界というよりも、生きることすべて。
盆点前ガールズが、ああでもないこうでもないと茶の稽古を積み重ねている頃、織部 #水野さゆり 、トロンボーン #宮崎奈美 、ピアノ #石川由美 のチーム織部の稽古も進んでいた。
るいまま組の特徴として、軽く流しての稽古は苦手、毎回全力投球。なので、毎回ハイテンション。それを鎮めてから家に帰るアフター織部の会は、ただお菓子を食べる会じゃないんだよ。
ふたつのチームを支える、菓子職人 #住田俊二、華道家 #細川康秀、漆芸家 #北山圭一、着付けの##加藤先生、照明舞台受付の #るいまま組、会場となる #中條文化振興財団 との打ち合わせをしながら、6月25日はやってきた。
連日の猛暑で体調をくずされたり、急のお仕事がはいったりで、いろいろになりながらも、キャンセル料は払わせてくださいとの申し入れもあり、代わりの方が見つからなかったり、お菓子の発注後のキャンセルだけはキャンセル料をいただくことにして乗り切り、無事、公演と茶会は、各席ともほぼ満席で終演。
ほんとうに、ありがとうございました!
お集まりくださったみなさまからの感想やメッセージには、次回「雪女」にも是非お声をかけてくださいの一文があり、嬉しい限り。
今回のさまざまな経験を糧にし、また違った形の音楽と言葉と茶会を作っていきたいと思います。
どうぞ、よろしくおねがいします。
では、時間を追っ て2022年6月25日
■早朝
数日前からの高温多湿がやわらぐようにと願っているところに、
漆芸家 #北山圭一 さんより、自分なりの織部の茶椀ができましたとメール。またもぎりぎり(笑)もう待っている時間がないので、私が取りに行きます!


■10:00
北山さんから茶椀をうけとり、水屋を手伝ってくれる #洋子ちゃん 受付の #マイトさん を迎えにいき、会場となる番町 #中條文化振興財団 に到着すると、
すでに、照明機材やピアノや舞台装置をつんで、るいまま組 #谷やん、#御城さん が来てくれており、早速に会場設営。



■11:00
早朝、青竹の切り出しに行って花器と花を準備した 華道家 #細川康秀 到着、織部へのオマージュの花生けがはじまる。床の天上高が思うより低く、竹の花器のサイズを現場で変えての作業。



着付けの #加藤先生 が到着し、盆点前ガールズとピアノのくりすの着付けが始まる。


加藤先生は落語塾 #春日家みっち のご紹介。加藤先生の着付けは、特別な細工はしないのに、楽に動けるような工夫がほどこらされ、
立ったり座ったりが多い盆点前ガールズも、最後まで着崩れることはなかった着付け。すばらしい。

足軽もおこしらえ中
■12:30
ゲネプロ開始。



場当たりではなく公演も茶会も続けて、完全再現のゲネプロであることが、舞台慣れしているチーム織部には理解されていたけれど、
盆点前ガールズにはちゃんと理解されていなかったようで、ややざわつく。
何があっても、何を言われても、怯えずひるまず、稽古で積み重ねてきたことを信じ、自分で考えて動くってことを徹底できるようにするのが、次回の課題。
とはいえ時間内にゲネプロ終了。めでたし
まかないは、いつものジョアンと、いつもの味の荘。



■14:00 1席目
音楽と言葉「#織部はバロックだ!」始まる。
織部と利休登場。大柄な二人がならぶと相当な迫力。
足軽役のトロンボーン奈美がG線上のアリアを演奏するために立ち上がる。あまりにかわいい。



奈美ちゃんは、この足軽甲冑を着て、どれだけ息が使えるかをためすため、稽古のときから、ずっと甲冑姿でトロンボーンを吹いていたので、私には違和感がないのだけど、足軽トロンボーンには驚いたの声多し。

事故もなく、くりすの絶妙のタイミングの音楽で「織部はバロックだ!」1回目公演がおわり、盆点前ガールズが、織部オマージュの菓子をもってはいってくる。
点前 #阪根正利子
半東 #山地涼子、#安富ふみえ、#岩瀬永三可
#パティスリースミダ 住田さんから、本日のお菓子ができるまでのお話。

今回は「#黒織部鷺文筒茶碗」に描かれたサギの目に引かれてそれをイメージしたお菓子にしましたとのこと。前日の夜中まで描き続けたよう。

漆芸家 北山圭一さんが客席に入られていたので、お茶椀の解説がある。解説は、新作 織部オマージュ茶椀を飾る待合いのとかろから手厚く、茶席も北山ワールド(笑)
話しだしたら止まらない止まらない。思いが体中からあふれるのは、いつものこと。
点前をつとめた #阪根さん は、この日のために師匠からさまざまなアドバイスをいただき、いつも以上に美しく落ち着いた点前。#裏千家千歳盆 の点前を初めて見る方も多く、興味津々。



子ども向けにかいたお話ではないので、小学生には難しいかなとおもっていたけれど、お母さんと一緒に参加してくれた、ぽんちゃんちの #さくらちゃん11歳 から、
伝記の中や歴史漫画の中の人物が出てくるお話でおもしろかったとの感想がとどき、すでに次回作「雪女」に興味をもっているらしい。嬉しいね。
■16:00 2席目
点前 山地涼子 Ryoko Yamaji
半東 阪根、ふみえ、えみか


私の企画する茶会に正客席はない。お客様同士が正客席を譲り合うなんて滑稽なことはご法度(笑)
ただ、会場整理をする私が、この顔ぶれが面白いかもと思う方にメインのお茶碗で飲んでいただく席をすすめることはある。

2席目には、漆芸家でもある中田漆木ご夫妻が入ってくださったので、点前が茶を点てる 北山さん会心の作、乾漆の夏茶椀を是非味わってご感想をいただきたく正面席にすわっていただいた。
そして、たぶん、この日一番のカジュアル、風音美容室のいくみちゃん。初めて音楽と言葉をみてくれるMAYSの末光さん。末光さんは美味しいりんごを高松に広めたひととしてしられているけれど、音楽に造詣が深い。
すべてが終わり、お客様送り出しのとき、先日、漆芸美術館でお目にかかり、この日、足を運んでくださった、茶人の谷先生から、こんな形もあるのよねとお言葉をいただき嬉しい限り。ありがとうございました。
■18:00 3席目
点前 山地涼子
半東 ふみえ えみか


盆点前ガールズの姉御奈美ちゃんが、今回は音楽と言葉の演奏家として出演しているので、盆点前ガールズの班長涼子ちゃんが3席目の点前もつとめる。
ゲネプロから数え、本日本気の4席目。そろそろ、みんなの鬼の馬力も切れかかるところへ、
華道家であり、今まさにひまわりを育てる花農家でもある康秀くんが来てくれる。

朝、床の織部オマージュの花生けを終わらせるとすぐに農園に帰って作業をし、夜にばらしにきますとのことだったのだけど、やはり織部をみておきたいと、仕事に区切りをつけ3席に間に合うように駆けつけてくれた。
この日、ご自分の茶の湯の稽古もあって、見守る形になっていた茶人も3席目に。
なにかに迷ったら、話を聞いてもらいにいく三木町 #渡邊邸のあやみちゃん、あやみちゃんに密かに茶の手ほどきをうけていた国見さん。
奈美ちゃんの同級生でもある和三盆と菓子木型を全国に発信する #上原あゆみ ちゃん、大野さんや山本さんや、宇多津公楽さんや、玉井ちゃんや、まりこさん。

そして、次作「雪女」に出演の中越恵美さんをはじめとする、舞台関係のみなさんも揃い、最後のふんばりでございます(笑)
最後の最後、家康が織部を追い詰める
「#なにか申し開きをされたらどうだ」
は、財団中に響き渡ったようで、一番向こうのお部屋で子ども茶道教室をしていたジュンコ先生がびびっておったそう。なによりの褒め言葉(笑)
茶会は、3席目から半東がふたりとなり、21人ぶんのお茶やお菓子を運び、たったり座ったり。ご苦労さん。

■19:30
終演!
茶室では、織部や足軽奈美ちゃん、涼子ちゃんやくりすの写真撮影が進む中、
混雑をさけるため、玄関でお見送りをしていた利休 #今出くん も大人気で写真とられまくりだったとマイトさんから報告あり(笑)。

みなさん、お疲れさまでした。
今回は市外からもたくさんのお出ましいただき、ありがとうございました。
初めての中條文化振興財団 に、こんなところに、こんな素敵なお茶室があったんですね!と言っていただき、嬉しゅうございます。
ありがとうございました。
水屋のはからいで、チーム織部、舞台、受付も黒織部の菓子で一服いただき、片付けにはいる。
■20:30
搬出完了! 予定通り!
谷やん、御城さん号は、洲崎寺さんと、こたつが草刈りを済ませてくれた米田スタジオに機材を片付けに、奈美号とるいまま号は、茶室る庵に茶道具を片付けに。
そのあと力の余っていたもので、近所の焼き鳥子子子。22:00にはお開きの健全打ち上げ終了。


盆点前ガールズはみんな市外からきているので、気をつけて帰ってね。
【アルバム】
あまりに写真が多いので、こちらにまとめています、
https://ruimama.ashita-sanuki.jp/e1286732.html
翌日 6月26日。

【後片付け】
一夜明け、昨日、茶会で使った布巾や茶巾をハイターにつけて洗い、陽に干す。
茶人じゃないです!といいながら、子どもの頃に身についたことはなかなか止められない(笑)
私が少女茶人だった頃は、茶巾も高価だったし、ちゃんとアイロンをかけ長くつかったと話すと、びっくりされることが多い。
考えれば、習いに行くのではなく、先生が出稽古にきてくれて、我が家の座敷で自分の稽古道具で、見立てばかりの孤独な稽古をしていたので、
茶の友だちもおらず、不満も不平も口にだせぬまま、茶の稽古なんて大嫌いだとなっていったような気がする。
がしかし、子どもにもおとなと同じことを教え、準備から片付けまで繰り返しやらせ、なんでもやりっぱなしはいかんでと身につけさせたのかもしれない。
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