2024年04月05日
工藝と工芸の違い
【工藝と工芸】
今朝は、赤木明登さんと、服飾デザイナー #堀畑裕之 の対話。
少女茶人だった頃、私は先生と二人きりで、自宅の和室に粗末な道具を広げて稽古をしていたので、本物をみることがないままだった自分を卑下していた。
だが、この章を読みながら、なぜかとても励まされたのだ。
先生は、未熟な私が点てた茶の碗であっても、いつも両手で捧げ持ち頭を下げてから茶を服す。
当たり前のことだと思っていたので、茶を長く長く離れ、久々に茶席に呼ばれたとき、そうしていると、そこにはまるで違う世界があった。
茶碗を右に置いて礼、左に置いて礼、自分の前に置いて礼、うちにいれて礼。ぴょこぴょこ頭を下げるうちに茶はどんどん冷めていく。
そのあまりに形骸化された、謎の礼だらけ作法に馴染めないまま今に至る。
そして、遠い昔、12歳の私にも敬意を払っていてくれていた先生から伝えられた「礼を尽くす」を思う。
私は先生を受け入れない反抗的な少女だったし、上手に点った茶ばかりではないのに、必ず捧げ持ち、点前座にいる私に静かに頭を下げ一服一服いただく。
あれほど気持ちのこもった「いただきます」はない。
さて、この対話の中で、もっとも心に残ったのは、やはり「藝」と「芸」の文字の成り立ちの違いだ。
「藝」は、神様が降りてくる場所に木を植えている図。訓読みは「うえる」。
「芸」は、真逆の意味で、訓読みは「くさきる」。
だから、「工藝」を語るとき「藝」を使う。
「自然から恵みをいただいて、大切に育て、未来に繋げていくことは、この「藝」のほうがピタッとくる」と堀畑さんが言い、
赤木さんも、それを意識して、書くのは大変だけど「藝」を使っていますと語る。
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