るいままとしての３６５日

作家冥利につきるというのは、まさに昨夜のようなことでございましょう。

いただきさんのお魚にそだててもらった人は、山ほどおります。

けれど、意外に書き残されず、当たり前のようになっているうちに、

いただきさんは、わずか15人になってしまったと、

今回の作品をかくための取材の中でしりました。


「このまちの人は、体もよう動かす。やることもやる。

でも、自分たちのこと書くひとがおらんのや」

ともおっしゃっていました。



公演会場となった玉藻公園披雲閣の大書院には、いまだかつてはいったこともないほどの

350人以上のお客さまがお集まりくださり、

身動きひとつできないのに、最後までしっかりとご覧くださりました。

ステージは、キャストやスタッフだけでできるものではなく、

会場のお客様に後押しされてひとつになります。

ほんとにありがとうございました。



その中には、現役の「いただきさん」もおられ、

お客様をお送りしているとき、

「ありがとう。元気でた」と笑顔で力強く手を握ってくださったり、

「綺麗にかいてもろて(笑)」と、照れながら声をかけてくださったり。

資料の少ないなかでの船出でしたから、そう言っていただけると、

ほっとしました。





大書院を片付け、機材を搬出し、るいまま組男子と一気にsebaスタジオに向かって、片付けを終わらせ、

前田の山から空を見ると満天の星。

無事、「糸より姫」を送り出せてほんとによかった。



家に戻ってOFFにしていた携帯のスイッチをいれると、

衣装がものすごくよかった。

るいままの声にぞくぞくした。

オカリナや二胡の音色って聴いているだけで涙がでるんだね。

異種芸術がまとめあげられるとこんな力を放つんだと気づかされたetc.

と、たくさんのメールがとどいていて、

その中に、

「いただきさんたち、ずっとなきながら見てたよ」

という言葉がありました。

糸より姫に語らせた、

「この村のひとたちは、ぶっきらぼうだけど優しくて！」

は、まさに「いただきさん」のことです。




集客なんて二の次という方も多いのですが、

こうして思いを知らせるためには、まずお客様にお運びいただかなくては届かず、

netだメールだ配信だと、便利なものがいくらできても、

ブルトーザのごとき勢いで、チケットを手売りしていった、糸より姫を支える人たちの熱意のほうが勝り、

間違いなくお客様に届きました。

ほんとにありがとうございました！




すでに再演して欲しいの声も上がっておりますが、

ひとまず糸より姫には、一休みしていただき、

石あかりロード「石あかり月あかりライブ」の準備にかかります。

昨日の、るいまま組の動きを見ながら思ったのは、

石あかり月あかりライブの9年間が、どれほど力になっているか、ということ。

ほんとにありがたい。



詳しいレポートは、後日。

衣装を脱いだとたん、へなへなと抜けた魂を立て直してから(笑)