2024年04月26日
多くはみな虚事
【多くはみな虚事】
4/25 goodmorning
吉田兼好「#徒然草」の中には、食べ物がよく出てくる。
食べるというのは日常の一番身近なことだから、日がな一日机に向かう仕事をしていると外せないこと。
いつも感謝をもって食べている大根が、盗賊が入ったときに兵となって助けてくれたり、
旅の宿で煮られていた豆が「旅人程度のしりあいでしかないのに、我々を煮て苦痛を与えるんだな!」とブツブツ言うので、
「その言葉本心かどうかしらないけど、焚かれるのも煮られるのも耐え難いことかもしれないけど、いまは仕方ないこと。私を恨んでくれるな」と返したり。
徒然草が書かれたのは鎌倉後期から南北朝時代。思い通りにならぬことが多い世の中だったんだろうね。
#73段 の風刺は、現代のひとへの手紙のようだ。
世に言い伝えていることの「真実」ってのは興味をしめされないものだ。#多くはみな虚事 。
昔の偉人達人を、知識のない輩はむやみに崇拝するが。その方面に明るいひとは、崇拝する気にもならん
実際に見ると、噂を聞くじゃ違うものなのに、聞いたそばから喋り倒し、根も葉もないとわかっても、まだもっともらしく喋る。
辻褄を合わせて話す虚言は恐ろしいものだ。
逆に、自分の名誉になるような嘘は誰も打ち消さない。
適当なことを言ってるもんだと思いながらも、みんなが面白がっているからと打ち消しもせず黙ってみていたら、ついに賛同者とされ、事実となってしまった。
とにかく嘘の多い世の中。
下世話なひとは、耳を驚かすような話が好き。立派なひとは奇異なことは言わない。
世俗の嘘を本気で信じるのは間抜けだが、そんな事実はあるまいと争論したとて無意味なこと。
だいたいのところで相手にしておいて、盲信したり、むやみに疑いあざけたりしちゃいかんよ。
立派なことを宣う文学者なんかも、私生活むちゃくちゃ(笑) 太宰がすき、藤村が好きというひとを見るたび吉田兼好のような思いになるが、適当に聞き流しとくよ、兼好先生。
膨大な量のニュースや噂話が流れてくる毎日。疲れ果てないようにね。
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