2022年06月19日
桜桃忌に思うこと
【桜桃忌】
6/19 goodmorning
昨夜というか今朝方、太宰の人間失格を聴きながら眠りについた。
はしがきを聴いて、第一の手記の冒頭「#恥の多い生涯を送って来ました」を聴いたあたりで記憶がなくなっているので、わりと上手く入眠できたほう。
1948年6月13日、愛人・山崎富栄と三鷹の玉川上水に入水自殺した太宰は、1週間後の6月19日発見される。
くしくもその日は、太宰の誕生日だった。38歳。
同郷の作家、今官一によって、この日を「#桜桃忌」と名付けられた。
桜桃忌は、太宰の最後の短編小説「#桜桃」からきている。
桜桃は知らずとも、「#子どもより親が大事だと思いたい」の一文はきいたことがあるかもしれない。
この小説は、障害を持った我が子を看る父親が主人公。
封じておかねばならない心の中の悪魔をえぐりだされるような表現も多く、障害者をもつ我が家としては苦く悲しい物語だ。
兄が、おとなしい子ども頃とは別人のような狂人となって大学をやめ帰って来たのは19歳のとき。
我が家は、それまで、笑いの多い仲のいい普通の家庭で、兄は絵描きか、その頃最新だったグラフィックデザイナーになるものだと、みんな思っていた。
家族の崩壊は、ほんの小さなきっかけではじまる。簡単なことだ。暴れ狂う兄を諌めることもできないまま、父も母も絶望し、私も闇に入って行ってしまう。
父は40歳、母は39歳。いまにして思えば、両親ともとても若く、先の見えないトンネルに突然放り込まれたのだと思う。
太宰は、結局、障害をもった息子から逃げるように愛人との時間に溺れ、自殺に至るが、
我が家はなんとか持ちこたえ、母は91歳の今も元気で、私もここに無事存在している。
それだけで、めでたい。
兄は…、それは成りゆきままに。
太宰の墓がある三鷹市禅林寺、今年は全国から太宰ファンがきてるかもしれないね。
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